TOPへTOPへ

精神科・心療内科

精神科・心療内科とは

精神科・心療内科とは精神科・心療内科では、やる気の低下や気分の落ち込み、不安感やイライラといった精神的な症状はもちろん、頭痛・腹痛・手の震え・動悸・発汗・息切れなどの身体的な不調にも対応しています。

現代はストレスの多い社会であり、心と身体のバランスを崩しやすい環境が整っていると言えるでしょう。精神疾患は特別なものではなく、誰にでも起こり得る身近な病気です。とはいえ、心の不調は目に見えにくく、周囲に理解されにくいという側面があります。また、ご本人が自分を責めたり、必要な休息を取れなかったりすることで、症状がさらに悪化してしまうこともあります。

当院では、うつ病・パニック障害・不安障害・不眠症などでお困りの方に対して、丁寧に寄り添いながら診療を行っています。安心してご相談ください。
診断にあたっては、世界保健機関(WHO)が定めるICD-10や、米国精神医学会によるDSM-5などの診断基準に加え、従来の診察方法も踏まえた総合的な判断を行っています。

精神科・心療内科でよく見られる症状

  • 寝つきが悪い(なかなか眠れない)
  • 夜中に目が覚める
  • しっかり眠ったはずなのに疲れが取れない(寝ても寝足りない)
  • 手が震える
  • 動悸がする
  • 呼吸が苦しくなる、息がしづらい
  • 過呼吸の発作が起きる
  • 冷や汗が出る
  • 感情の起伏が激しくなる
  • 突然泣き出してしまう
  • 急に怒り出してしまう
  • 人と関わるのが怖くなる・避けてしまう
  • 仕事や学校に行きたくない、行くのが怖く感じる
  • 物事を極端にネガティブに捉えてしまう
  • 意欲が湧かない(やる気が出ない)
  • 興味や関心が持てなくなる
  • 腹痛などの身体の不調がある
  • 集中力が続かない
  • 物忘れが増えたと感じる
  • 月経前に気分が落ち込む
  • 月経前にイライラする

…など

精神科・心療内科でよく見られる疾患

うつ病

うつ病うつ病は、精神的・身体的ストレスが重なったことで、脳の働きに不調が生じる病気です。
「1日中気分が沈んでいる」「何をしても楽しめない」「食欲がない」「眠れない」といった症状が続いている場合は、うつ病の可能性があります。
脳の機能が低下することで思考もネガティブになり、「自分はダメな人間だ」といった自己否定的な感情が強まります。そのため、通常なら乗り越えられるようなストレスでも、過剰につらく感じてしまい、悪循環に陥ることがあります。
治療法としては、お薬による治療に加え、カウンセリングも効果的だとされています。
うつ病は、できるだけ早期に治療を始めることで回復も早まるため、1人で悩みを抱え込まず、早めに医師へ相談すること、そしてしっかり心と体を休ませることが大切です。

詳しくはこちら

双極性障害(躁うつ病)

双極性障害は、気分が高揚して活動的になる「躁状態」と、気分が落ち込む「うつ状態」を繰り返す病気です。
躁状態では、睡眠をほとんど取らなくても元気に動き回る、自信過剰になる、新しいアイデアが次々と浮かぶ、買い物やギャンブルでの浪費が増えるなどの行動が見られます。
本人が病気であるという自覚を持ちにくく、うつ状態になって初めて受診するケースも少なくありません。しかし、躁状態に気づかずうつ病として治療を続けてしまうと、かえって悪化してしまうことがあります。
うつの症状に加えて、これまでに異常に活発だった時期がある場合は、双極性障害の可能性があります。ご本人だけでなく、ご家族や周囲の方も気分の変化に注目し、気になる点があれば早めにご相談ください。

詳しくはこちら

強迫性障害

強迫性障害は、自分の意思に反して繰り返し浮かんでくる考え(強迫観念)と、それを打ち消すために行わずにいられない行動(強迫行為)が見られる疾患です。
例えば、「戸締まりを何度も確認してしまう」「手洗いがやめられない」などの行動が典型的です。
本人も「やりすぎ」と分かっていても、不安を抑えるために行動を繰り返してしまいます。
精神疾患だと気づきにくい場合もありますが、適切な治療で改善が期待できる病気です。
同じ行動を何度も繰り返してしまう、同じ考えが頭から離れずつらい、といった状態に心当たりがある場合は、早めにご相談ください。

詳しくはこちら

統合失調症

統合失調症は、考えや感情がまとまりにくくなり、日常生活や人間関係に支障をきたす病気です。
主な症状は、幻聴や妄想などの「陽性症状」、意欲の低下や感情の乏しさといった「陰性症状」に分けられます。
具体的には、「話がまとまらなくなる」「独り言が増える」「実際には言われていないのに悪口を言われたと思い込む」「人との関わりを避ける」などの変化が見られることがあります。
これらの兆候に気づいたときは、早めに受診することで適切な治療に繋げることが可能です。1人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。

詳しくはこちら

適応障害

適応障害適応障害は、特定のストレス要因(仕事・人間関係・家庭の変化など)に対して、過剰に強い精神的苦痛を感じることで、不安感や抑うつ感が生じる病気です。
涙もろくなる、神経過敏になる、過剰に心配する、といった症状が見られるほか、欠勤や無断欠席、攻撃的な言動や問題行動が現れることもあります。
原因となるストレスから離れることで症状が軽くなる一方で、その状況が長く続くと、慢性的な不調に陥る場合があります。
心身の変化を感じたら、早めのご相談をお勧めします。

詳しくはこちら

パニック障害

パニック障害は、突然動悸・息切れ・発汗・めまい・吐き気・手足の震えなどの「パニック発作」に襲われ、それが日常生活に影響を及ぼす病気です。
発作中は「このまま死んでしまうのではないか」という強い恐怖を感じることもあります。
発作が再発するのを恐れて、乗り物や人混みなど特定の場所を避けるようになる人も多く、次第に外出が難しくなってしまうこともあります。
治療は、薬物療法と心理療法(恐怖を感じる場面に段階的に慣れていく方法)を組み合わせて行います。無理のないペースで進めることが大切ですので、ご家族など周囲の方の理解とサポートも重要です。

詳しくはこちら

不安障害

不安障害不安障害とは、不安が過剰になり、自分でコントロールできなくなってしまう状態を指します。
不安や恐怖は本来、生きていく上で必要な感情ですが、それが過剰になって日常生活に支障をきたす場合には、治療が必要です。
理由の分からない不安が続く、言葉にできない不安がある、周囲に理解されず苦しい、不安が何度もぶり返すなどの状態がある方は、無理をせず、早めに当院へご相談ください。

詳しくはこちら

心身の不調にお悩みの方へ

心身の不調にお悩みの方へ精神科・心療内科の受診を勧められた際、「気の持ちようで何とかなる」と思い、受診を躊躇う方も少なくありません。
しかし、精神疾患は決して「気の持ちよう」で自然に治るものではなく、適切な医療による治療が必要な疾患です。
内科的な病気(消化器や循環器の不調など)であっても、ストレスによって悪化したり再発したりするケースは多く見られます。
そのため、他の診療科の医師が精神科・心療内科での診療を勧めるのは、「根本的な改善には専門的なケアが必要」と判断した結果なのです。
精神疾患は誰にでも起こり得る、身近な病気です。心の問題は、私たちの生活や人間関係に大きな影響を与えるからこそ、専門的な知識と経験をもとにした治療が重要となります。
当院では、患者様とそのご家族が安心して日々を過ごせるよう、丁寧な診療を心がけています。
また、治療だけでなく、認知症の予防など、健康的な心の維持に役立つ情報の発信にも努め、地域の皆様のQOL(Quality of Life:生活の質)の向上と維持を支援してまいります。
ご自身の精神状態や気持ちについて、少しでも気になることがありましたら、1人で抱え込まずに、どうぞお気軽にご相談ください。

精神科と心療内科の違い

精神科と心療内科について

現代は、仕事・人間関係・生活環境の変化によるストレスなど、誰もが何らかの悩みを抱えている時代です。
「疲れが取れない」「イライラや不安が続く」「頭痛や吐き気、便秘などの症状を繰り返す」といった不調をきっかけに、心と体のバランスを崩してしまうこともあります。

気持ちが塞ぎ込んだり、不安やイライラが2週間以上続いているようであれば、「そのうち治るだろう」と我慢せず、早めに精神科や心療内科の専門医に相談しましょう。

とはいえ、「精神科」や「心療内科」という言葉に対して、抵抗感や不安を持ち、受診を躊躇ってしまう方も少なくありません。
また、「どちらを受診すべきか分からない」と迷っているうちに、相談のタイミングが遅れてしまうケースもよく見られます。
内科や外科と比べると、精神科や心療内科は仕組みが分かりにくく、「名前は聞いたことがあるけれど、実際にどちらに行くべきか判断が難しい」と感じている方も多いのではないでしょうか。
近年では、心の不調を「メンタルの病気」として捉える傾向が広まり、より親しみやすい印象を与えるために「心療内科」を併記する精神科も増えています。

受診する側にとっては大きな違いを意識する必要はないことも多いですが、安心して受診先を選べるよう、精神科と心療内科の違いについて簡単にご紹介します。

精神科とは

精神科(または精神神経科)は、心の病気そのものを専門に診療する診療科です。
主に、気分の落ち込みやイライラ、焦燥感、不眠・過眠といった気分症状や睡眠障害、幻聴・幻覚などの精神症状、さらには強いこだわりや認知機能の低下といった認知症の症状まで幅広く対応します。

うつ病、双極性障害(躁うつ病)、統合失調症、パニック障害、強迫性障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの疾患が対象です。

心療内科とは

心療内科は、ストレスなどの心理的な要因が関係して身体に不調が現れる場合に診療を行う専門科です。
例えば、動悸・吐き気・頭痛・腹痛・下痢・高血圧・喘息といった身体症状が続くにもかかわらず、内科的な検査では異常が見つからないといったケースが対象になります。

背景にあるストレスや心理的要因を見極めた上で、心と体の両面からアプローチすることで、症状の改善を目指します。
身体の症状で他の科を受診しても異常が見つからなかったときは、心療内科を受診することで、原因の解明や適切な治療に繋がることがあります。